子供の頃、七夕(たなばた)といえば、親に遠い空を見上げて織姫様と彦星様が、一年に一度だけ会うということを聞いて、訳もわからず笹に願いを書いた記憶があります。
そして何を書いたか忘れましたが、書いて短冊を結んだものです。
いまでも七夕の由来を子供に聞かれても答えられないお父さんお母さんいると思います。
聞かれても正確に答えられるようにしましょう。
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七夕の由来と意味を知ろう
五節句※1の一つに数えられる七夕は、日本古来の年中行事で「棚機(たなばた)」と中国から伝わった「乞巧奠(きこうでん)」が由来していると考えられています。
※1五節句とは、節句は古代中国の陰陽五行説を由来として、日本に定着した暦です。
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五節句の名称・日付・別称
五節句の名称上巳(じょうし)伝統的な年中行事を行う季節の節目となる日です。
元旦(元三・1月1日)を五節句に入れる説もあるものの年始として別格の扱いになります。
節供(せっく)、古くは節日(せちにち)ともいわれていました。
年間にわたり様々な節句が存在しており、そのうちの5つを江戸時代に幕府が公的な行事・祝日と定めたのが、人日の節句、上巳の節句、端午の節句、七夕の節句、重陽の節句の御節句を定めたのです。
新暦では3月3日・5月5日・7月7日は同じ曜日となる。古代からある日本の禊※2の行事「棚機」です。
※2.禊(みそぎ)とは、罪や穢れを落とし自らを清らかにする、神道における水浴行為です。
不浄を取り除く行為である祓(はらえ)の一種とされます。
類似した行為に水垢離(みずごり)と呼ばれるものもあります。このほかにも、禊祓(みそぎはらえ)を省略して、ただ禊と呼ぶこともあります。
棚機(たなばた)は古代日本における禊の行事で、つまり穢れ(けがれ)を清める行事です。
棚機行事では、村の乙女が水辺の小屋にこもり、着物を織って棚に供え、神様を迎えて豊作を祈り、村々の人の穢れを浄めるんです。
着物を織るときに使われたものが、棚機(たなばた)という機織り機で、やがて日本に仏教が伝えられ、棚機はお盆を迎える準備のための行事として旧暦7月に行われるようになりました。
中国では機織りや裁縫の上達を祈って、中国独自の行事乞巧奠(きこうでん)という行事をしていました。
織姫にあやかり7月7日に庭先の祭壇に針や五色の糸を供え、星に祈りを捧げていました。
後の世には、機織りや手芸だけではなく芸事や書道といった手習の上達を願う行事となっていきました。
七夕となったいわれは中国から乞巧奠が奈良時代に日本に伝わると、日本にあった棚機と融合して、七夕(しちせき)と呼ばれる宮中行事になって、七夕は、織姫と彦星の逢瀬と詩歌・裁縫の上達を願って星に祈りを捧げ五色の糸や金銀の針、山海の幸を供る行事んなったんです。
供物の祭壇※3の左右には笹が立てられ五色の糸がかけられたと言われています。
※3.供物とは、宗教儀礼における供儀行為の目的達成のために、信仰対象に捧げられるもののことです。また、梶の葉に和歌をしたため祀り、五色の糸と梶の葉が笹飾りの始まりと伝えられています。
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室町時代になると、宮中行事である七夕(しちせき)の大切な行事、そして織姫と彦星の物語が民間に伝わり、そして農村瀬古来より広く大衆化されていた棚機にちなみ、七夕(たなばた)と読ようになっていきました。
短冊の意味五色の短冊は、以前は五色の糸だったことを知ってましたか?「五色の糸」は、陰陽道の自然を表す五行説で木は青・火は赤・土は黄・金は白・水は黒(紫)を表しています。
昔は緑を青と読んでいたことと、のちに紫が最上の色とされたことから黒が使われなくなっていきました。
また、五行説は人が持っているべき五徳という教えも表しているそうです。この五色を短冊や吹き流しに使うことにより、魔除けの意味を持たせたと言われています。
由来や短冊の意味を把握して、願い事をこの内容に沿って書くと一層願いが叶うかもしっれません。
子供たちに少し語ってあげてください。