梅とは、言えば梅干しと答える人は多いはずです。
梅干しと言えばすっぱいと想像するだけで唾が出る。
梅の花といえば早春をイメージする人も多いはずです。
梅干しの効果をもっと知ろう
梅と言っても実のなる「実梅」花を愛でる「花梅」とに大別されます。
▲初春に咲く梅の花 ▲梅の実がなっている
品種や種類も沢山ありますので、ここでは一般にいう実梅のことです。
梅のイメージはと聞くと大半が「梅干し」と答える人が多い、風流な人は「春」を連想するというのも素敵ですよね。
「梅干し」から連想されるものは「おにぎり」と「お弁当」です。
何と言っても白いご飯の真ん中に入っている、いわゆる日の丸弁当です。
▲日本の定番のおにぎりと日の丸弁当
これは「梅干し」が強力な殺菌効果や解毒効果を持つことから、ご飯の腐敗や食中毒の防止にも繋がる合理的な食事として昔から重宝されてきました。
また、疲労回復の効果を持つことからも労働食にふさわしいとも言われています。
そんな日本人にとっては馴染みのある「梅干し」です。
昔の人は「梅干し」の持つ効能を知っていました。
そして、最近では「梅干し」には殺菌効果だけではなく、様々な健康効果があることが分かってきいました。
本当〜「梅干し」に健康効果が‥‥?教えて欲しい。
▲自慢の健康美
梅干しの威力を、信じますか?本当に梅干しに威力あるを
梅の実は、奈良時代には柿や桃・あんずなどと同様に生菓子に加工して食していたと言われています。
平安時代になると中国から薬として梅を塩漬けに「梅干し」が入ってきました。
鎌倉時代になると「梅干し」は縁起物として料理に添えられたり、おつまみのような感覚で食べられていたようです。
また、武士が戦に行く際には「梅干し」を常備していたことから、その頃からすでに昔の人は疲労回復などの効能があるという事が分かっていたのではないでしょうか?
江戸期代になると庶民の間にも「梅干し」がいいという事が浸透し一般の家庭でも広く食べられるようになります。
さらに明治時代になると「梅干し」が薬として認められ伝染病患者などに与えられたと言われています。
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血液サラサラにもなる効果
「梅干し」には、血液サラサラにして脳梗塞や心筋梗塞を予防できる効果もあるのですが、食べ方によっては、もっと血液サラサラ効果を高める方法があるのです。
▲すぱっいくて体にいい「梅干し」
それは「梅干し」をそのまま食べても良いのですが「梅干し」を煮て食べると、より健康効果が高まるのです。
「梅干し」をそのまま食べてもいいのですが、もっといい方法があります。
その方法とは煮て食べると、もっと健康効果が高まるのです。
ポイントは「梅干し」を加熱していることで梅に含まれている糖とクエン酸が結合してムメフラールという成分が作られます。
この成分は加熱前には一切なく加熱して初めて出てくるもんで、血液が固まるのを防ぐ作用があり、血液を改善し血栓予防動脈硬化に役立つと考えられています。
煮物などを作るときに入れてみると簡単に摂取できますね!
▲梅干しが入った煮魚
肝機能を強化します
「梅干し」にはピルビン酸という成分があり、これは肝機能の強化に有効と言われていますので、お酒を飲む人には嬉しい成分です。
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脂肪燃焼効果
最新の研究で「梅干し」に含まれる「バニリン」という成分には脂肪燃焼効果がある事がわかりました。
和歌山県紀南地域に住む女性を対象に行った調査で「梅干し」を毎日食べている人は食べていない人に比べて、B M I値(肥満度を調べる値)が低いという事がわかりました。
バニリンという成分は初めて聞きますが脂肪燃焼効果があるんですね!
また、「梅干し」をそのまま食べても脂肪燃焼効果が得られるですが、加熱することにより、この「バニリン」という成分が20%UPします。
簡単な方法としては、ご飯を炊く前にお米一合に対し「梅干し」一粒の割合いで塩漬けの「梅干し」を入れて炊くだけで、「梅干し」の炊き込みご飯が簡単にできます。
梅の酸っぱさ感がご飯の甘味を引き立て流ので、お弁当やおにぎりで活用してみてはそうでしょうか。
「梅干し」がダイエットの味方になるなんて驚き。
▲ウエストを測る女性
ピロリ菌
梅に胃や十二指腸潰瘍の原因とされ胃癌との関連性も深まってきたようです。
和歌山県立医科大のあるG Pで、ヘリコパクター・ピロリ間の増殖を抑制する効果がある事が研究されています。
胃痛や胃潰瘍、胃癌の原因となるピロリ菌は蛋白分解酵素を持っていて、それが粘膜を分解し胃の防御作用を低下させます。
これにより胃の粘膜が傷つけられ胃の病気になりやすく易くなるのです。
一日2粒ほどの「梅干し」を食べる事でピロリ菌を抑制する事ができるそうです。
▲カルテと聴診器
日本人の死亡原因のトップは癌ですが「梅干し」には、その癌の原因を抑制する力がある事がわかってきているなんて「梅干し」の効果は計り知れません!
老化防止にも効果あり
年齢を重ねることで女性や男性にも共通し、とても気になる老化防止ですが、これにも「梅干し」の健康効果があるのです。
美容のためには細胞が酸化しないこと老化しない事が大事です、いつまでも若々しい肉体を維持し美肌を保つためにも梅は効果があるのです。
「梅干し」には、塩だけで漬ける昔ながらの酸っぱい梅干しと、ハツミツで漬けた甘い「梅干し」がありますが、老化防止でのより健康効果が大きい「梅干し」は蜂蜜漬けの梅干しです。
「梅干し」に含まれる梅リグナシには、体内の活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があります。
梅リグナンの含有量は塩漬けに比べると、はちみつ漬けの「梅干し」の方が3割以上も増していると言われます。
製造工程で塩漬けの「梅干し」を塩抜きして空いた所に梅リグナンが埋めてくれて成分濃度が上がって来ると言われています。
「梅干し」の漬け方にも影響があり焼酎や蜂蜜に漬けた方が、この梅リグナンの成分がでてきやすい。
梅酒などは、その「梅干し」の漬け方をうまく応用しているのでいいらしい。
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骨粗しょう症を防ぐ
年齢を重ねるとカルシウム不足が原因で起こりやすい骨粗しょう症ですが、このカルシウムは元々骨に吸収されにくい成分です。
現代人のカルシウム不足は以前から指摘されてきましたが、毎日の食事で気をつけて摂取するようにしてもカルシウムは吸収効果が悪いので体になかなか定着しません。
吸収効率をよくするためにはマグネシウムが必要になるのですが、「梅干し」には以外にもこのマグネシウムが沢山含まれています。
このマグネシウムが吸収率の低いカルシウムや鉄の吸収を促してカルシウムが骨から持ち出されるのを防いでくれると言われています。
しかし、「梅干し」の食べ方で、その食べる時間帯によってカルシウムの吸収が上手くできる場合とできない場合があります。
では「カルシウムを効果的にとれる時間帯とは一体いつでしょうか?
答えは、夜に食べた方がいいのです。
カルシウムの吸収率が一番いい時間は午後8時から午前0時の間ですので、この時間に食べることでより効率よく骨を作る事ができる。
また、和歌山県立医大の研究結果によると「梅干し」を食べている人と食べていない人を比較した結果、食べている人の方が骨密度が約10%も高いという実証データが出ています。
つまり体内でのカルシウム定着率が徐々に高まって行く事が期待できるのです。
カルシウムが必要な成長期の子供や高齢者にも大人達にも、梅は優れた効果を発揮してくれます。
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生活習慣病を予防
なんと「梅干し」には生活習慣病を予防する効果があります。
「梅干し」に含まれる成分がα-グルコシダーゼという成分を抑制する事で糖尿病を予防する働きがあります。
この、α-グルコシダーゼとは、小腸で糖質を吸収する酵素ですが、この酵素を抑制することで、糖質の消化吸収を抑え食後に血糖値が上がる事を防ぐ事ができるのです。
また、「梅干し」には動脈硬化や心臓病を防ぐ効果もあります。
その鍵となるのがアンジオテンシンです。
アンジオテンシンとは、あまり聞きなれない言葉ですが血圧上昇作用を持つ生理活性物質です。
「梅干し」には、このアンジオテンシンを抑制する効果があるというのです。
梅から抽出したエキスは不規則な生活や喫煙、ストレスなどに血液中のアンジオテンシンが増加する事を防ぎ動脈硬化や高血圧を予防してくれます。
運動不足や脂肪の多い食事などによって起こる生活習慣病‥‥とても他人事には思えません。
これらの病気は突然発症するものなので発症してから慌てるのではなく、日頃から気をつけて予防をする、ゲームと違ってリセットはできないです。
疲労回復
「梅干し」が癌や生活習慣病に効くということを知らなくても、疲労回復に効果があるという事は多くの方が知っていると思います。
疲れた時に「梅干し」を食べると疲れが取れるという事を実際に体験したことがある方もいると思います。
特に夏場は夏バテ防止のために「梅干し」を食べて、汗と一緒に排出された塩分を補給することが理想的です。
この疲労回復に一役買ってくれているのが「梅干し」に含まれるクエン酸です。
私たちの体は運動すると筋肉を動かし糖分を消費します。
糖分が分解される際には乳酸が作り出され、この乳酸が疲労の原因となります。
「梅干し」に含まれるクエン酸が、この乳酸の生成を抑制してくるのです。
体調が優れない時や疲れた時に酸っぱいものを食べたくなるのはそのためです。
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食欲増進します
梅の酸味成分であるクエン酸は唾液の分泌を促して食欲を増進させるばかりではなく、胃液やその他の消化酵素の分泌を高めて消化吸収を助けてくれます。
さらに、梅に微量に含まれているピクリン酸は腸の働きを活発にし便通の改善も期待できます。
健康維持のためには、私たちの体の酸性とアルカリ性のバランスを摂ることが欠かせません。
健康でいるためには体液(血液や細胞液)を弱いアルカリ性に保つ必要があります。
しかし、ご飯やパンなどの主食や肉や魚などの食品は多くが酸性食品です。
また、お酒も体を酸性にしてしまう食品、現代の食生活では酸性食品を多く摂りがちですが、体液が酸性化すると血液はドロドロになって毛細血管の流れが悪くなり、血行不良などを引き起こす原因となります。
身体のためには、アルカリ性食品を食べて酸性を中和させる必要があります。
「梅干し」は酸っぱいですが、アルカリ性食品ですので、少し食べるだけで酸性を中和することも出来る優れものです。
例えば、牛肉100g食べた時、酸性を中和するには(例えば胡瓜の場合:約900gも食べないといけないのです)「梅干し」なら、たった5g(約2/1〜1個)で十分なので野菜を大量に食べるよりも効率的です。
アルカリ性食品の梅を食べると血液やリンパの流れがよくなり、抵抗力や免疫力がアップするので病気になりにくくなります。
一日2粒程度継続して摂取することで疲労回復やダイエット効果や病気の予防にもなります。
食べないのは勿体無いと思います。